自転車日和

一人旅好きな自転車女子のライド記録と雑記。ロングライド、ブルベと時々山登り。

弾丸富士登山【登山】

9月4日は初めての富士山に挑戦してきました。
元々マイカー規制の終わった9月の日曜日に五合目で車中泊して高度順応して月曜日に登る予定だったんですが、天気予報が怪しかったので急遽変更。土曜日の仕事終わりに五合目まで行くことにしました。翌日が日曜というだけあってかなり混雑していて、登山者駐車場もかなり混みあっていました。(小屋泊は他人の物音が気になってしまう自分には環境的に無理なので初めから日帰りが狙える9月を予定していました。)
富士山頂の浅間神社奥宮も郵便局も閉まっているようなので、富士登山記念に金剛杖の焼印だけはなんとか集めたくて、かなり下の駐車場に車を停めて2kmほどスバルラインを歩いて登って五合目の売店が閉まる前になんとか買うことが出来ました。
(山頂の山小屋売店も日曜日の午前中で今年の営業が終了するとのことだったので、ワンチャン間に合えば日付入りの山バッジか木札が欲しいなと思っていました。)




少し時間があったので小御嶽神社へお参り。




ちなみに金剛杖は長いものは邪魔になりそうだったので、売店を何軒か覗いてみて50cmのものを購入。ザックに差していきます。普通にストックも持参しました。
ちなみにみはらしで金剛杖を買ったんですが、神社の隣にある小御岳茶屋の方では同じ50cmで鈴が付いていたのでそっちで買えばよかったかな~とちょっと思いました。他は多分長いものしかおいてなかったと思います。




お目当てのブツを買えたので、また2km歩いて駐車場に戻ります。
吉田口では富士山保全協力金で1000円払うと木札をもらえるんですが、翌日出発する予定の時間にはまだ集金スタッフが配備されていないので前日のうちに払っておきたかったのにすっかり忘れてました。


駐車場に戻る途中。雲海すごい。もうこの時点で2200mくらいあるんだもんね。
車に戻る間にこの日下山した人たちが帰っていったので少し上の登山者駐車場にも空きが出ていたので、もう少し上まで車で上がっておくことにしました。




荷物の整理などをしていたら陽が落ちてしまったので、遮光カーテンを締め切った車内でVolt800を付けて翌日の準備と夕食をして、3時起きするために早めに横になりました。
経験上、20℃程度でも軽装だと車内で寝てて寒いのと、窓は少し開けておきたかったので、車内に常備してある寝袋に包まって寝ました。実際、スマホいじるために腕だけ寝袋から出してたら結構寒かったです。余談ですが、寝る時は冬でも半袖短パンじゃないと落ち着かないタイプなので、服を着込んで寝るのは絶対に嫌でした。
結局早々と横になったものの、後から隣に来た車がこれから登り始めるグループでしゃべり声やドアの開閉音が気になりすぎて全く寝付けず。ようやく寝たと思ったら24時すぎにもう目が覚めてしまったり。
無駄に起きて時間が来るのを待つのももったいないので、いそいそと準備を始めて2時前に出発することにしました。この時に初めて帽子を忘れたことに気付いたんですが、まあ飛ばされそうになるのも嫌だし(ヒモついてるけど)まあいいかと思って諦めました。


スバルラインは外灯もないので、ヘッドライトの明かりだけを頼りに歩いていきます。
スバルラインの営業時間も20時までなので、この時間にのぼってきて活動開始する人も他にいません。真っ暗な山をひとりで歩いてても怖くないのはブルベのおかげかなあ。




五合目まで意外と距離がある。




2:11 五合目到着。
まだ日付が3日のままになっていました。ここでトイレを済ませて登っていきます。こんな時間に出発する人は他にいないだろうと思っていたんですが、ちょうど同じくらいのタイミングで出発する二人組がいました。




2:14 富士スバルライン五合目から初めての富士登山開始!




高山病の対策として普段よりゆっくり登ることと呼吸を意識することを念頭に置いていたんですが、初っ端から思っていたより勾配があったので普通にスピード出ませんでした(笑)
夕方は曇っていましたが、この時間には雲はなくなっていて、空を見上げると天然のプラネタリウムが広がっていました。荷物になるからと思ってカメラ持ってこなかったんだけど惜しいことをした~!



2:54 シェルターをくぐって六合目へ。




この辺りから周囲を覆っていた木々が少なくなり、上を見上げると明かりがいくつも見えました。最初これ登山者のヘッデンかと思っていたんですが、山小屋の明かりだったようです。




逆に下を見下ろすと街の明かり。これは富士吉田市内かな?土地勘がなさすぎて全然分かりません。(地図を見た感じ、中央から奥に延びているのが大月市に向かう国道や高速道路かな?)




3:54 七合目 花小屋。
ここは焼印のデザインが可愛かったので絶対寄りたいと思っていたんですが、時間帯が悪すぎたせいか閉まっていました…。残念。




4:02 七合目 日の出館。
ここも焼印のデザインが良かったので是非寄りたいと思っていたんですが、残念ながら閉まっていました。吉田ルートは大抵24時間焼印を受け付けてるって情報を見たんだけど、全然そんなことなかったな…。




小屋の前のベンチで少し休ませてもらいながら少しずつ先へ進みます。
4:13 七合目トモエ館。
ここも閉まってる。えーん、まじか。せっかく金剛杖買ったのにここまで焼印ゼロ。五合目のやつだけ。




七合目を過ぎると比較的整地された道ではなく、岩を登っていく道になります。手を使って登るほどではないけど、ストックは邪魔だったのでこのあたりでしまっちゃいました。
登っていけばいくほどさっき下から見えた山小屋の明かりが近くに見えます。というか思ったより小屋ごとに密集しているというか。でも目に見える位置に目標物があるというのは精神的にとても良い。先の見えない真っ暗な道を歩き続けるのは意外と心が折れるものだ。




4:24 七合目鎌岩館。
ここでようやく一つ目の焼印を頂きました。気が付けば空も明るくなってきて、少しずつ登山道が見やすくなってきました。あと一時間もすれば日の出だもんね。




3.4kmという数字は分かるけど、271分って気が遠くなるな。271分ってどのくらいの時間なんだ…(4時間半くらい。なおここから4時間半では全然無理だった模様)




ちなみにこの辺から胃腸の調子がよろしくなくて、久しぶりに胃痛や食欲不振がありました。持ってきた一口あんぱんが全然喉を通らなかった。五合目付近であんなに時間を費やしたのにまさかこんな序盤から高山病か…?
とはいえ2500~3500mはいわゆる高所に分類され、高山病の発症率も高くなるそうです。ちょうどこのあたりは標高2800mくらい。それに高山病は睡眠時間も重要なファクターだそうで、2時間ちょっとしか眠れなかったのが良くなかったのかもしれません。
いずれにせよ八合目(3100m)までは下山道への合流も出来ないし、これから登ってくる人も増えるのにこの岩場を下っていくのも嫌なので、休憩を多めにしながらとりあえず八合目を目指していくことにしました。


4:54 七合目 鳥居荘(標高2900m)
七合目には山小屋がたくさんあるので助かります。あと20分もしないうちに日の出を迎えそうだったので、これより上へは進まず、ここで御来光を待つことにしました。




湖上に雲が浮かぶ山中湖、そのさらに向こうで空が陽に染まり始めました。
残念ながら雲が多めだったので、the御来光という感じではありませんでしたが、富士山で夜明けを迎えることができました。




雲マシマシ。




こっちは北西の方角。南アルプスとか中央アルプスとか見えてるのかな?山座同定アプリを削除してしまったのでどれが何アルプスとか全然分かりませんでした。でも雲の上から山々が頭を出しているのはとても幻想的な光景でした。




鳥居荘でゆっくり休憩して、トイレに寄って出すものしっかり出したら少し元気が出てきました!パンも食べられるようになってきて良かった!胃腸が詰まってて気持ち悪さを感じていたのかも。これは自転車の時も頻繁に起こってるやつなんですよね。
トイレチップは200円。トイレのなか音楽流れてたのちょっと笑っちゃいました。あとまあ緊急時に備えてっていうことなんだろうけど、生理用品まで備え付けてあったのにはびっくりしました。環境変わると突然来る人もいるらしいからかね。
私はここで復調出来たので良かったけど、ベンチでグロッキー状態になってる人もいて、登山ガイドなのか山小屋スタッフなのか分からないけど「明るくなったら何人か下山する人いるからまとまってブルドーザー道の方から下山しましょう」と勧めていました。


あと鳥居荘では本日2つめの焼印も押してもらいました。やったね~。




5:30 長らく休憩しましたが、空も完全に明るくなったところで登山再開。
時々ある浮石に気を付けながら登っていきます。明るくなってきたのでヘッドライトはザックの中へ。そして真っ暗な中を歩いていた時よりも明らかに登山者が増えてきました。人が多い週末に行きたくない理由のひとつが、混雑で自分のペースで登れないことなのです。




だいぶ日も昇ったけど雲に囲まれています。山中湖もさっきより雲が増えてる…。




下界や北側は雲が多いけど、進行方向には青空が広がっていました。そして岩場の連続。




明るくなると周囲の景色も良く見えて、後ろを振り返るのが楽しくなります。




大体ずっと止まるたびに「すっご…」って言ってた記憶しかない。




もう完全に日が昇りました。明るくなると登ってくる人も増えてくるな~。




上を見ると山小屋が視認できるので、そのたびにあとちょっとだ…と安心感が生まれます。




山中湖にかかった雲が太陽の光で光っててきれい。




6:19 八合目 太子館(標高3100m)
ついに3100mを超えました。今まで登った山の中で一番標高が高かったのが日光男体山(2486m)だと思うんですが、男体山は獲得標高としては確か1200mくらい。吉田口は2300mからのスタートなので、標高は高くてもまだ800mしか登ってないんですよね。




焼印をもらおうと思ったら山小屋スタッフの食事時間だったので小休止。
3000mも超えたので小屋が開くのを待ちながら大休憩することにします。




30分ほど休みました。ここで下山道と合流できますが、体調は悪くなさそうだったので下山せずに更に上を目指していきます。




下界を見下ろすと雲がたくさん。




上を見るとびっくりするほどの青空が広がっています。綺麗な色してるだろ。未加工なんだぜ、これ。




地図を見ていると次のポイントまでのコースタイムにばかり目がいってしまうけど、やっぱり直接次のポイントが視認できるのが精神的にとても良い。




6:58 八合目 蓬莱館。




明るくなったし久々にえびちゃんの写真も撮っておくか。




スマホカメラ勝手に手前のものか後ろのものにピント合わせちゃうけど、バカチョンカメラみたいに全部がしっかり写るモードも備えてくれよ。えびも景色もぼやかすな。




今までずっと登ってきてこんな感じのやつは見なかったけど、初めて如何にも人工物な石碑(?)を見かけた。




蓬莱館から先は道幅は狭くなるけど今までのようなゴツゴツした道ではなくなるのでとても歩きやすかったです。歩きやすいとついずんずん進みがちだけど、つづら折りごとに止まって深呼吸。




景色がいちいち最高すぎるんだよなあ。




7:28 八合目 白雲荘。
この辺から少しずつガスってきました。やめろ、やめてくれー!
途中で撤退することも考えて、せっかくなら金剛杖を焼印で埋め尽くしたいと思っていっぱい押してもらっていたんですが、このペースでいくといくら山頂の焼印がないとはいえいっぱいになってこれ以上押してもらえなくなってしまうので白雲荘はスルー。




7:40 八合目 元祖室(標高3250m)




ここは干支の焼印がめちゃくちゃ可愛いなって思っていたのでお願いしました。




そして迫りくる雲!このままでは景色が真っ白になってしまう…。




山頂まで1.8km。125分と言われればさすがにすぐどのくらいの時間だか計算できるぞ。




8:17 富士山ホテル。
ここも焼印はスルー。空は白くなったり青くなったり。でも意外にも風はそんなに強くなかったです。




8:20 本八合目 トモエ館(3400m)
八合目の次は九合目と思いきや謎の本八合目。そしていよいよこれから高所から標高3500m以上の高高所の世界へ突入していきます。
焼印を押すスペースもあと一か所分しかなくなってしまったので、隣の江戸屋はスルーして一番上の山小屋の分を取っておくことにしました。




ちょこちょこ階段はあるけど、比較的歩きやすい道はまだまだ続くよ。




相変わらず空は白くなったり青くなったり。山頂に着く頃には晴れてほしい~!
本八合目から山頂まではコースタイムにして1時間30分程度。去年山頂の山小屋が営業した10時にはギリギリ間に合うかどうかという感じ。でもここで焦ってペースを速めるのは良くないので、半ば諦め半分で行くことにします。




8:50 八号五勺 御来光館(標高3450m)
最後の焼印を押してもらいました。これが現状手に入る最も高い場所での焼印です。




ここまで来るともう山頂がよく見えるようになってきました。
でも歩いて1時間以上かかるんだよなあ。見えるのにこんなに遠いなんて…。




下を見ると今までよりもずっと大規模な雲海が広がっていました。すごい。自転車に乗ってる時も高いところに行けば雲海が見られる機会があったけど、こんなにぶわーっと広がってるのは飛行機以外で見たことない。感動だ。




鳥居が見えてきました。あの鳥居をくぐった先はいよいよ九合目。




9:25 九合目(標高3600m)




山頂に向かう前にまたここで大休憩。標高の数字マジックにとらわれてるのかと思ったけど、ぱっと見そんな急なのぼりはないのにやはり疲れやすいというかすぐに息が上がります。富士山の標高は3776m、山頂の酸素は下界の2/3しかないといいます。ここからまだあと170mほど登るとはいえ、酸素が薄くなっているのを感じます。上に行くほど山小屋でも酸素缶の販売をしていたし、使っている人もちらほらいるように思いました。
ここ数年コロナでspO₂のことも一般的に知られるようになってきているので細かい説明は省きますが、標高3500mではSATが85.8±4.5%ほどになるようです。(日本登山医学会のページより)
仕事柄毎日いろんな患者さんのSAT測定しますが(食事中のSAT低下は誤嚥の指標にもなるので嚥下リハビリでもよく使われます)、これが90%以下の世界なのか…となんとなく思いました。健康な自分が安静にしてる分には問題ないけど、バイタルに問題あったりする人がこんな空気のなか呼吸するとなると確かにこれは苦しいだろうなあ…なんて疑似的に体感できたような気分でした。


で、カロリーメイトも持ってきたけど、口の中の水分を奪われるので結局食べませんでした。パンパンに膨らんだ袋だけ眺めてザックにしまう。そしてゼリードリンクで補給する。
山頂に自販機があるって聞いていたので、1リットルもってきたうちの300mlくらい残っていたから最後の山小屋で飲み物買わなかったんだよね。




9:38 長々と休憩してしまいましたが活動再開。
相変わらず景色は白くなったり青くなったり。でも青くなった時の雲海がもうとにかく素晴らしい。周りにいた人が「これもう飛行機じゃん!」みたいな感想を言っていたけど、ほんとそれなって感じでした。




9:52 山頂まであと200m
たかが200m、されど200m。だって九合目から山頂までは山と高原地図を見るとたった30分だけど、20分かけてまだ山頂手前まで来られてないんだもの。山の200mは意外と遠い。




山頂近くなるとどこからこんなに人が出てきたの?っていうくらい人がたくさん増えました。
もちろん明るくなってからの登ってくる人もいるだろうし、ペースダウンしてくる人もいるからなんだと思います。山頂御来光の時間帯もこの辺ってすごく渋滞するみたいだし。
人が多いから、広いところで避けて休んでいたらなかなか登る人の列に合流できなくて結構タイムロスしてしまいました。




九合目からはかなり時間をかけてしまいましたが、山頂まではあと一つづら折り。山頂の鳥居や小屋がもう目の前に見えています。ちょっと空は白いかな…。




10:35 鳥居の前で写真を撮りたい人渋滞が出来ていたのでこの辺は自分が疲れていなくても時間がかかりました。でも正直普通にひょいひょい登ってもすぐ呼吸が苦しくなって休みたくなってしまうので、この渋滞ペースで登っていくのが一番良いのかも。




10:38 富士山登頂!
記念撮影渋滞は嫌だなと思って柱の真横で写真を撮るのは諦めて自撮り棒を持ってきていたんですが、しばらく使ってなくて動作確認を怠っていたせいか電池が切れていました……まじか……なので手持ちで自撮り。




日本一高い場所に存在するえびふらいのしっぽ。




この日まで営業している山頂の売店は残念ながら小屋閉めの作業が始まっていました。
山頂の木札と日付入りの記念バッジ欲しかったな…。だけど途中で具合悪くことなく無事に山頂まで来られて本当に良かったです。記念品も欲しかったけど、思い出と健康の方が大事だから…!




写真撮影の人がたくさんいたので、小屋の裏手にまわって富士山の最高地点剣ヶ峰が見える場所へ。ここで持ってきていたパンを食べて小休止。ていうか自販機ないじゃん!多分小屋閉めと同時に終わったやつだこれ!




時間はまだ11時。お鉢めぐりは大体一周1時間30分。下山は2時間半~3時間。ヘッデンも持っているし、順調にいけばお鉢めぐりをしても16時前には五合目まで戻れそうです。というわけでお鉢めぐり開始。




お鉢めぐりしててこの場所見たことあるなって思ったけど、ニコ生主富士山滑落事故の現場だよね。この左の柵すごく見覚えがあるなって思いました。こんなところから700mも滑落したらそりゃ性別も分からないほど損傷するって……こわい……。




東の方はしょっちゅう白くなるけど、南~西はずっと青空が広がっていました。




見えるのに近くて遠い剣ヶ峰。




御殿場口の山頂が見えてきました。




11:30 御殿場口山頂。雲海がすごい。




11:35 御殿場口山頂から富士宮口山頂まではすぐ近く。
山頂の小屋はもう全て閉まっていました。剣ヶ峰はもうすぐ目の前なのでもうちょっとだけ頑張って歩きます。




下を見ると一面雲海が広がっているのがすごすぎる。
山頂はこんなに良い天気だけど、きっと下界は曇ってるんだろうな。自分だけ晴れの天気を楽しめた気がして得した気分。




見てよこれ、この雲海の雲の量を。すごい。




馬の背はずるずる滑って登りにくかったので、柵につかまりながらのろのろ登りました。
浄土平の吾妻小富士もそうですが、ザレザレの急勾配は下らずに登るに限ります。それもあって時計回りでお鉢めぐりをしたのです。実際、反時計回りの人たちは下りでずるずる滑っていて、転びそうになっている人もいました。私は下り音痴なので絶対時計回りです。


11:58 剣ヶ峰
剣ヶ峰記念撮影渋滞が酷くて30分は待ちそうだったので今回は一番上までは登らないでおきました。これあと一日遅らせていればここまで大渋滞はしなかったから碑が立ってるところまで行けたとは思うんだよね。その点は残念ではあるけど、達成感はひとしおです。なんせ10時間歩いてここまで来たんだからな…(コースタイムより大幅に時間かかってます)




一番高い場所だから火口もよく見下ろせるよ!




雲海もすごい!もうとにかくすごい!すごいしか言えない!




お鉢めぐりは意外とアップダウンがあるんですが、坂が緩やかだから気付かないうちにペースアップしすぎてしまったせいなのか、寝不足のせいなのか、あと少しで吉田・須走口の山頂というところで頭痛が酷くなってきました。登りらしい登りもなかったから、深呼吸意識するのもすっかり忘れてた。喉も乾くから水分も結構取ってしまって残りが危うい…。




息も上がってしまうのでちょこちょこ止まって休みながら山頂をぐるっと一周。最後ののぼりが苦しかったな…。
ここで剣ヶ峰の姿を見るのは最後になります。




12:45 吉田・須走口の山頂に戻ってきました。お鉢めぐりに2時間もかかってしまったな。
私が山頂に着いた時とは打って変わって真っ白。せっかく苦労して登ってきた最後にこれはつらすぎる。晴れているうちに到着出来て良かった…。




12:49 下山開始。下山は専用の下山道を通ります。




それにしても景色が真っ白すぎてつらい。
登ってる時は山小屋が見えてそのたびに励まされたけど、真っ白な雲の中にいると周りの景色が何も見えなくて、自分が今どこにいるのか全然分からなくて精神的につらい。地図を見ても意外と進んでなかったりしてつらい。白すぎて他の登山客すら視認できないのがマジでつらい。




一瞬ぶわーっとガスが晴れてこんな世界も広がったけど、すぐにまた真っ白な雲の中。




下山はあまりに景色が変わらなさすぎてほとんど写真を撮ってなかったんですが、14時前に本八合目まで下りてきました。ほぼ整地されてるような道とはいえ、砂が滑る下り急勾配はすごく苦手なのです。コースタイム30分のところを1時間近くかけてやっと下りてきました。
本八合目の江戸屋でトイレを利用して(コインを入れるゲートになってるのすごかった)、命の水を購入。山小屋価格で500mlペットボトル1本500円。他にコーラとかもあったけど、気持ち悪くなってはいけないので水にしました。もう持参した水分が底を尽きかけていたので助かりました。
高山病に効くのは下山とはいえまだ標高3400m。頭痛はまだ続いていたので頭痛薬を飲んで少し休憩してから行動再開することにしました。



14:15 吉田口・須走口分岐。




景色は相変わらずコレ。変わらない。変わるのは地面の砂が茶色か赤色かってことだけ。
途中、スマホの充電をしようと思ってサコッシュからモバイルバッテリーにつなげてザックに入れていたんですが、そのことを忘れて定位置であるはずのサコッシュの中にスマホがないことに焦りました。下りてくる人に「スマホ落ちてませんでした!?」って声掛けながら少し登り返して、登る途中で休憩するのにザックを下ろしたら充電コードが見えて充電中だったことを思い出したのはここだけの話です。恥ずかしかったので、その時周囲にいた人たちが全員下りて姿が見えなくなってから自分も下りました(笑)




久しぶりにガスが晴れて、少し下にいる人の姿が見えたの嬉しい~。




八合目を過ぎると超つづら折り下山道です。でも下がずるずる滑る砂じゃなくて滑りにくそうな感じになってきたので幾分歩きやすかったです(速く下れるとは言ってない)




15:09 まだ七合目にすら着かないことに軽く絶望。せめて周りの景色が観れればいくらか気分も違ったんでしょうが、代わり映えのしない景色の中、代わり映えのしない道をひたすらもくもくと下っていく………サイクリストに分かりやすく言うと、完全に利根川サイクリングロード(五料橋~下流)って感じです。ガスってなければ利根川サイクリングロード(五料橋~渋川)って感じじゃないですかね…。




だってずっとコレだもん!!(登ってる人の姿がちらっと見えるけど)




15:34 七合目公衆トイレ。
この辺りで標高2700mくらい。気が付けばあれだけ酷かった頭痛も治まっていました。ただの頭痛で薬が効いてきたのかもしれないし、軽い高山病だったから標高が下がって落ち着いたのかもしれない。どちらなのか分からないけど、頭痛がなくなったので大分行動しやすくなりました。




時々樹海も見えるよ!




七合目公衆トイレを過ぎると久しぶりに樹林を目にしました。大分下りてきたんだなあ。




16:06 登山道と下山道の合流地点へ。
ここまで来ればあと30分ほどで五合目に到着するはずです。




六合目の保全協力金を回収しているところで1000円払って木札をもらいました。
山梨側は西暦入りの木札だから欲しかったんだよね。静岡側3ルートは確か缶バッジとかだったっけ。




泉ヶ滝から五合目までは緩い登り。下山なのに登り。
登っているけど、それなりのペースで歩けました。やっぱり山の上は空気が薄くて苦しかったんだなあ…。




16:44 スバルライン五合目。
結局下山には4時間かかってしまいました。ずるっと滑るタイプの下りが本当に苦手なので時間かかっちゃったけど、もう少し臆さず下れるようになればあと30分は早く着いたかな。




五合目真っ白すぎる。
お土産を買いたかったんですが、持ち歩いていた小銭入れの残りが1000円ちょっとしかなくなってしまったので、売店の営業時間を聞いて一度車まで戻って荷物を置いてまた五合目まで戻ってくることに。




小御岳神社で無事の下山を報告して、限定の切り絵御朱印を頂きました。
富士山っぽい見た目のお守りとかも欲しかったけど、手持ちのお金が足りなかったので諦めました。




五合目郵便局も下山したら記念にはが木を出したいって思ってたんだけど、神社寄ったり車取りに行ったりしてたら17時を過ぎてしまったのでダメでした。扉開いてるけど、この時点で17時半近かったので…。まあ今年は終わってしまって叶わなかったけど、五合目郵便局ではなく山頂郵便局からのはがきを出したいのでこれはもうリベンジするしかあるまい。




お土産を買って駐車場でゆっくりしていると、ガスが晴れて綺麗な富士山が拝めました。
どうせだったら下ってる時に晴れてくれよな…!!




富士ヒル参加する人が多いので富士山メロンパンの存在は知っていたし食べたかったんですが、フードコードエリアはもう閉店していたので肉まんを食べました。めっちゃでかくて食べ応えあった!




ちなみに売店ではみはらしとモンベルのコラボウィックロンTシャツと富士山バッジ。
シャツの色が白しかないのは残念だったけど、ウィックロンTシャツはマジで良い。夏場の普段着だもん。絵柄も可愛い感じだったしお得な気分です。




少し駐車場で休んで19時過ぎから帰路についたんですが、外灯のない真っ暗なスバルラインを下るの普通に怖かったのでもうちょっと早く下って道の駅とかで休めばよかったなって思いました。帰りは下道で帰って、日付が変わる前に家に到着できました。
疲れたけど初めての富士山、弾丸登山無事達成出来てよかったです。いつか山頂限定のなにがしかを手に入れるためにリベンジを果たしたい!!



後日談。翌日はふくらはぎの筋肉痛が酷かったのと、帽子を忘れて雲の上で紫外線を浴びまくっていたせいで頭皮(髪の分け目とか露出してたところ)が火傷状態になってしまい、皮膚はブヨブヨで痛くてかゆくて、浸出液がおでこまで垂れてくるような感じでした。金曜日あたりまでは落屑も酷かったんですが、一週間経った今は完全に落ち着きました。
みんな高い山に登る時は帽子を被るのを忘れずにね!!絶対だぞ!!!!



*****



タイム5時間25分ってなってるけど、2~17時まで行動してたから休憩時間込みで15時間も山の中うろうろしてたみたいです。ブルベやってなかったらここまでの体力はなかったかもしれん…ありがとうブルベ、ありがとう自転車。
登り8時間半、お鉢めぐり2時間、下り4時間。長いけど楽しかったなあ…。

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