自転車日和

一人旅好きな自転車女子のライド記録と雑記。ロングライド、ブルベと時々山登り。

第3回鶴ヶ島100kmウォーク【ウォーキング】

4/30は鶴ヶ島100kmウォークに参加してきました。
100kmウォークは2021年の目標を立てた時から参加したいと思っていたけれどコロナ禍でどこも中止ばかり。今年こそと思って、制限時間の長い(27時間)ぐんま100kmウォークを狙いましたがエントリー峠を越えられず、追加募集も間に合わず。
それよりも制限時間が短いけど、26時間で県内の鶴ヶ島100kmウォークに参加することにしました。


以前ランニングで使ってたシューズを履くつもりでしたが、本番数日前に久々に足を入れてみたら横幅がきつくて、「こんなの履いてたの!?」って感じだったので新たに幅広めのシューズを買い直しました。
慣らし履きする時間もなかったので、やむをえず翌日職場まで徒歩で通勤。たった10kmちょいしか歩けませんでしたが、なんとなく違和感がある箇所は把握したので、そこにはあらかじめ肉刺対策を施していくことにしました。



当日は8時半から富士見中央近隣公園で受付開始ということで、近場の駐車場を予約。
数百円ケチッて沿線の安い駐車場を借りようかと思いましたが、外秩父七峰縦走でゴール後に歩いて電車に乗って…というのがとてもつらかったのでそこは妥協しないことにしました。
会場に到着するとそこには歴戦の猛者たちが集っていました。こういうイベントは初めてなので周りがみんな強者に見えます(笑)




受付でゼッケンとCPで使う記録用のバンド、リフレクター、お菓子を受け取って準備をしようとしたら、ブログの読者さんが応援に来てくれました。
ちょっと見てほしいんですけど、見てくださいこの幟を!これわざわざ作って届けてくれたみたいなんです。すごくないですか!?私のブログにこんな火力強めの読者がいることにも驚きました(笑)
その後、準備を終えて手持無沙汰になっていたらマイクを持って会場をうろうろしているスタッフにインタビューされたりしつつ、スタートまでの時間を潰しました。




完歩へのプレッシャーも高まる中、地元ボーイスカウトのエスコートでスタート地点へ案内されます。
そして9時にスタート。スタッフや市長らに見送られながら、一斉にスタートしていきます。(実際には9~10時スタートなので人混みを避けてレイトスタートでも大丈夫です)




スタートした時はあんなにまとまっていたのに、信号などで徐々にばらけていきました。
スタート直後は集団のペースで歩いてしまいがちなので、平均ペースを確認しながら自分のペースで歩いていきます。当然自分のペースで歩いているとどんどん追い抜かれていきますが焦らず…。




歩いていたら何やら目立つ建物が。
後から調べてみたら、台湾の道教の参拝体験が出来る施設なんだそうです。




11:21 てくてく歩いて日高市へ。
ここまでの間に大半の人に抜かされて、こりゃもしかしたらもうすでに最後尾グループにいたりしてなあ…なんて思いながら歩いていました。先を行った人達の中にはメイド服やさかなクン帽子を被った人が歩いていて、「あ!この人たちアラジンさんのブログで見た人だ!」と進研ゼミの漫画みたいな感想を抱きました。
まだ10kmちょっとですが、試し履きの時に感じなかった箇所に痛みを感じてちょっと嫌な感じ。もうすぐでエイドがあるので、そこで絆創膏を貼ることにしました。




11:52 第1エイド日高市役所(15kmくらい)
ここのエイドはドリンクだけだったので、空いてるベンチで持参した薄皮あんぱんをほおばりながら痛みを感じた場所に絆創膏を貼ります。
3時間弱で15km歩けているのでちょっと自分にしてはハイペースかもと思いつつも、「このペースで歩ければ20時間でゴール出来るじゃん!」なんてナメた考えが頭を過ぎりました(笑)
制限時間26時間なので、体感的には400kmブルベと同じなはず。と思っていたけど、1/7くらい歩いたのに、疲労は全然自転車の50~60kmよりも蓄積している感じだったので、やっぱり全然同じじゃないんだなあと改めて思いました。




12:28 毛呂山町へ。
おにぎりのあるエイドは30km地点以降なので、途中のコンビニでおにぎりを食べてトイレ休憩をしました。外秩父七峰縦走では股擦れのダメージも出かかったので(アドレナリンドバドバだったから気付いたのはゴール後だけど)こまめにプロテクトJ1を塗り直していきます。




埼玉医大。うちの院長は埼玉医大の出なのだ。




12:56 第2エイド毛呂山町役場(19.99km)
ここもドリンクのみだったのでスルー。ていうかこんなに歩いて疲れたのにまだ1/5とか嘘でしょ…?あと80kmも残ってるとか嘘でしょ……?




13:15 越生町へ突入。
途中で武蔵越生高校の横を通ったんだけど、野球部が元気に声を出しながら走っていました。青道の掛け声にすごく似てたからテンション上がっちゃった!




それにしても今回のコースは知っている道を全く通らなかったので、距離感も分からないしなんだかすべてが遠く感じました。自転車でも車でも通ったことない道ばっかりでした。




13:50 第3エイド越生町役場(24.11km)
ここではバナナがもらえました。うめえ~!完全栄養食~!
食べている間、蒸れと肉刺対策のためシューズを脱いで休もうかと思いましたが、日高のエイドで靴下を脱いだら靴下のゴムのところで痛痒い感じがしたので脱ぎ履きはなんとなくしたくないな…と思ってそのまま休憩しました(ちなみにそれが大失敗だったとのちに気が付くのである!)




なんかおしゃれな感じな町役場。町役場ってこぢんまりしててしゃれた建物が多いよね。市役所とはやっぱりなんか違うんだよなあ。




14:38 鳩山町に入りました。鳩山にはチェックポイントがあります。




15:18 第1CP/第4エイド鳩山町役場(31.20km)
この辺りで大分疲労を感じていて、あと70kmもあるという現実に絶望しました。
クローズは17:02なので貯金は1時間40分。時間的余裕はあるはずなのに徐々に体が追い詰められていく感じ。自転車ではあまりないパターンの焦りです。




計測バンドでチェックしたらおにぎりを頂きました。
素朴な塩おにぎりうめえ~!やっぱり運動している時は米だよな~!
少し長めに休んで、トイレとプロテクトJ1をしっかり塗り直して再スタート。ここでも靴は脱ぎませんでした。夜間用のライトも確かここで配ってたかな。




16:05 本日2度目の坂戸市。
こっちの方はあまりに土地勘がなさすぎるせいでどこの市町村が隣り合ってるのかよく分からないんですが、また坂戸に戻ってきました。




高麗川沿いを歩きます。この辺からだんだん足の裏全体が痛くなってきた…。
地図見たら坂戸と若葉って電車で一駅だから、リタイアするならここがベストなのでは…!?でもまだ半分もいってないし……。




うう…ここで自転車を買ってそのまま帰りたい……。
ちなみにこの辺からはもう前にも後ろにもほとんど他の参加者が見えないような状況がたびたびあるくらいに分断されていました。(後で聞いた話だと、当日実際にスタートしたのは270人くらいらしい。)




17:31 第5エイド坂戸市役所(40.22km)
なんとか頑張ってきたけどまだ半分いってない…!!あと60kmもある…!!こんなに足が痛いのに……!!(絶望)




ここでようやく靴を脱いで休憩。足の裏が痛くて痛くて、とにかく足の裏のマッサージをしたかった。でも靴下のゴムが痛いのは嫌だから、靴下は脱ぎませんでした。替えの靴下2足持ってきてたのに…。
エイドで昆布のおにぎりを食べて、ここで初めてコーラを投入。今までのエイドはスポドリとお茶しかなかったんだけど、コーラ!やっぱりコーラは最高だ!


補給後はトイレとプロテクトJ1塗り直しを済ませて、18時過ぎに再出発。
痛み止めを飲み忘れたことに気がついて、途中で歩きながら初ロキソニンをキメる。
ロキソニンとコーラのドーピングが効いたのか、少し痛みが和らいで歩行スピードがほんのちょっと戻りました。
夜間は矢張に点滅ライトがついていたので道が分かりやすかったです。




坂戸市民総合グラウンドを過ぎると、市野川沿いの長い長い自転車道へ。
今まで5~10km刻みに存在していたエイドですが、ここから先はコースが川沿いになることもあってか、なんと次のエイドは18kmも先。まじかよ。




19:00 川島町に突入。
日は暮れるし、前を見ても後ろを見ても他の参加者はいないし。だけど矢張の点滅ライトだけがこの道が正しいのだということを教えてくれます。




街灯のない河川敷で完全に日没したため、ヘッドライトを装着しようとするとライトの部分がぼろっと取れてしまいました。えーんまじかよー!
両手は空けて、腕を振りながら歩きたかったんですが、仕方がないので片手で取れてしまったライトの部分を手持ちでなるべくブレないように持って歩くことにしました。




19:51 点滅ライトの浮かび上がる真っ暗な道で迎える50km。
11時間でここまで来られたから、あと11時間歩けばゴールだな………ここまでの11時間がマジできつかったのに更に同じ時間歩かなきゃいけないの………?つらい、つらすぎる。リタイアしたい。でも川島まできたら交通の便が皆無。歩かなきゃ…歩かなきゃ……。
ドーピングで多少回復したものの、またダメージ蓄積してきて痛くて辛い気持ちがとても強くて、痛みで歩きに集中できなくて雑念ばかりが増えていきます。集中できないから、何回も時計を見ては増えない距離に絶望……の繰り返し。
足の裏が痛いせいか、脚の筋肉が逝ったせいか、ちょっとした坂道も足裏へのダメージがとても強く感じました。




21:41 第2CP/第6エイド川島町役場(58.45km)
クローズは0:04なので、貯金は2時間以上ある。1kmあたり15分ペースを保って歩ければ貯金はどんどん増えていくしね。でもね、さっきも言った通り貯金の問題じゃないんだよね。時間はあるのに足の痛みが強すぎて先へ進むのがつらいんだよね。




この日の夜間~早朝の気温は10℃。雨予報はなかったけど、脱ぎ着で調整できるようにソフトシェルとレインウェアを2つ持っていくか、万が一濡れたらヤバイのでレインウェアとウルトラライトダウンの2つを持っていくかすごく悩んでいました。
結果的にレインウェアとダウンを持って行ったんだけど、これが大正解でした。だって夜間の河川敷とか寒いに決まってるしね。利根川の民だから知ってるんだよ!直近の新潟行きブルベも(向かい風に心折れたこともあるけど)寒さにやられたということもあったので、寒さ対策重視ということでね。
実際、川島エイドでは「寒すぎてダメだ…」なんて言いながらリタイアしている人もいました。


エイドでもらった梅のおにぎりをもぐもぐしながらヘッドライトの修理。
まさか救急セットに入れてきたキネシオテープを足じゃなくてライトに使う羽目になるとは思わなかったよね(笑) 自転車の時もテープやバンド、廃チューブは緊急時にも役立つので、今後キネシオテープもセットの中に常備してもいいかもね。




プロテクトJ1を塗り直してダウンを着て再スタート。
どうして川島でリタイアしなかったのかというと、「スタート地点まで運んでくれるバスが来る」という話を小耳に挟んだからなのでした。公式では回収車の話は出なかったけど、もしダメでもエイドまで回収車が来てくれるんだ!!そう思ったらなんだか次のエイドまで頑張れそうな気がしました。本当に限界だったら次のエイドでリタイアして回収してもらおう。そう思いました。
まあ、次のエイドも18km先なんだけどね……!!


休憩したおかげでしばらくは12~13分/kmペースで歩いていましたが、やはり暗くて何もない道は集中力を削いでいきます。もう足の痛みを思い出してしまいました。18時に痛み止めを飲んでいるので、さすがに連続投入はできません。ていうか自販機が釣銭切れで飲み物補充できなかったから薬飲むための水分もない!またずっと河川敷歩きだしコンビニも自販機もない!えーん!(小銭じゃらじゃらするの嫌で千円札しか持ってなかったしコンビニはバーコード決済なので…)
(後から聞いた話では、エイドではペットボトルにも給水してくれるみたいでした)




足の痛みと喉の渇きに耐えながらのろのろ歩いていると意外と後ろからたくさん人がきます。まあ2時間以上の貯金があるんだから、そりゃ後ろからまだまだ来るだろうよ…というところなんですが、この時は「歩くの遅すぎて最後尾かもしれない…」という考えでいっぱいでした。
貯金はあれど、あらゆるしんどさで平均スピードはもはや16分/km……これはやばい。貯金がなくなるペースだ……。


22:44 荒川沿いを歩いていることは分かるが、荒川のどこらへんを歩いているのか分からない…。だって私は荒川の民じゃないから……。(後から確認したら多分写真奥の街灯が並んでる橋は川田谷の方へ行く橋なんじゃないかと思いました)




河川敷歩きがまじでしんどすぎて地図を確認。
………まだ河川敷ゾーンの1/3しか歩いてないとか嘘でしょ!?!?!?!?もう辛すぎて泣きそうなんだけど!?!?!?(赤いラインが今回のコース)




痛みでゾンビ状態になりながら歩いていると背後からぺたっぺたっという足音が聞こえます。ホラーとかじゃないんだけど、後ろを振り向くとビーサンで歩いているおじさんがいました。
は!?!?まじ!?!?!?しかもクソ寒いので薄着なんだけど!?!?ていうかサンダルにトートバッグ……あ!これアラジンさんのブログで見た人だ!!(二回目)


颯爽と歩き去っていったビーサンおじさんですが、なんとか入間大橋のところまでたどり着くとなぜか止まってこちらを見ている……。
タイミングよく信号が青になってしまったのでとりあえず信号を渡ってから一休みしていると、「一緒に歩きましょう」と声を掛けてくれました。




「足痛すぎてゆっくりじゃないと歩けないです…」と返事をすると、「痛いって思うから痛いんだよ!」と言っておしゃべりしながら一緒に歩いてくれました。
いわく、夜間にペースが落ちてそうな人と(特に女性の一人歩きは危ないのでそんな女の人がいたら)一緒にサポートしながら歩くのが常なんだそうです。すごい……ヤバイ格好してるのにめっちゃ紳士……。
中盤以降のつらさを乗り切るには、同じくらいのペースで歩けそうな人に声をかけて一緒に歩くのがいいんだってさ。でもこれほんと先達の良きアドバイスだなと思いました。
一緒に歩きながら、2週間前にしおや100km歩いたよとか、これが終わったら静岡で一泊してから岡山行って100kmイベント参加するんだ~とか(は!?明後日!?)、2週間後ぐんま100kmだよとか、イベント前後にも宿付近を十数キロ散歩するとか、イベント中終わるのが惜しすぎて余分に10kmくらい歩くとか、次元が違い過ぎる話をされて笑うしかなかったです。ちなみにこういう人たちのことを歩中(あるちゅう)って言うんだそうです。
「笑う元気があるんじゃまだ大丈夫だね!」と言われて「いやもうまじで限界なんですよ~」というやりとりを何度か繰り返しましたが、実際16min/kmまで落ちていたペースが12min/kmまで復活していました。


地獄の河川敷ゾーンが終わり、まさかの階段で一般道に戻るパターンに脚をぷるぷるさせつつ着地の衝撃に悶えながら脱河川敷。ここから先は街灯のある明るい道を歩くことができます。
そして河川敷をおりてすぐに見つけた自販機に飛びつきます。これだあ~!飲みたかったよお~!喉乾いてるんだよお~!!ちなみにこの時点では喉の渇きを癒すことしか考えてなかったので、痛み止めのことは完全に忘れていました。


そのままサンダルおじさんと一緒にしゃべりながら歩いていましたが、楽しく歩いてても足の痛みを忘れることが出来ませんでした。
休憩なしで次のエイドまで歩ききれる気がしなかったので、伊佐沼のあたりで限界を告げて先にエイドまで行ってもらうことにしました。
「待ってるね」と言ってはくれたものの、とにもかくにも足が痛い。足を地面に着くたびに剣山の上を歩いているんじゃないかってくらい痛むし、おそらく保護しきれずに出来てしまった肉刺がずりずりと擦られる感覚もまた痛い。一人になったとたんにまた元のペースに戻ってしまいました。




途中で後ろから来た人が「大丈夫?痛み止めある?」って声を掛けてくれたけど、「痛み止めはあるけどもうダメ歩けないエイドまで行ったらリタイアしますぅ……(そういえば完全に痛み止めの存在忘れてた…)」と死にかけ。わざわざザックを下ろして「アメいる?」って言ってくれたので、ありがたく頂戴しました。
ド深夜にクラクションを鳴らしながら爆走するDQNの車がいて、川越って治安悪いんだな…と嫌な気持ちになりながら川越の市街地を歩き、エイドの明かりが見えてきました。



2:38 第7エイド川越市役所(76.66km) 貯金2時間。
伊佐沼からここまでの約3kmに1時間弱もかかってしまいました。でも待ってるねと言っていた通りにビーサンおじさんは待っていてくれたし、途中でアメをくれたおじさんも「お疲れ~!」と迎えてくれました。




体も心も限界だったのでスタッフさんに「リタイアしたいんですけど、スタートまでのバスって来るんですか?川島でバスの話を聞いたんですけど…」と声を掛けてみると、無慈悲な「川越は駅が近いからバスは来ないよ」との返答。「電車も始発5時過ぎだからちょっとここでしっかり休憩してみな!休んだから回復するよ!」と寝転がれるようにレジャーシートも広げてくださいました。
ちなみに川越で同じくらいの時間帯でリタイア確定した人は他に2人いたようです。
「ここまで来たから頑張りたい」という気持ちと「ここまで来たのに足が痛くて歩けない」という気持ちも葛藤していたし、「残り1/4だ…!」という気持ちと「あと25kmもある…」という気持ちも葛藤していたし、もうどうすればいいか分からない感じでした。


とりあえず靴を脱いでレジャーシートの上で脚を伸ばして休憩。
この頃から足の浮腫が始まっていて、靴を脱ぐのも一苦労でした。脱ぎ履きの時に足が当たると痛いし。
ここで14時間ぶりに靴下を脱いで足裏の状態を確認。汗で湿った靴下を脱ぐ時に、足裏の皮をそのまま持っていかれるんじゃないかっていうくらい痛みました。先達からは替えの靴下は大事だよって聞いてたのに……替えの靴下2足持ってきてたのに……脱ぐ時の痛みにビビリ散らかして放置した結果、両足の裏にでかい肉刺が複数出来てしまいました。
リタイアするにしてもゴールを目指すにしても、どちらにせよ歩かなくてはいけないことは確定なので、絆創膏で応急処置をしてプロテクトJ1を塗りたくり、新しい靴下に履き替えます。靴下のゴムが足に当たるだけでも痛くて大変だった……。



この先どうしようかと脚をマッサージしていると、「5時くらいまでこのエイド開いてるからゆっくり休んでから決めな!」とビーサンおじさん。「ゴールまで一緒に歩くんで頑張りましょう!」とアメおじさん(のちにこの方と一緒に歩くことになるのでOさんとします)
エイドのクローズまでいると間に合わないなと思って4時前まで休憩し、再出発することにしました。(ちなみにビーサンおじさんは2時間たっぷり休憩してスタッフとお話したり、逆走して後続がどのくらい来るのか見に戻ったりしていた。すすんで余分に歩くとか意味が分からんな…?)



大休憩したからか、はたまた速すぎないペースで一緒に歩いてくれるOさんがいるからか、歩き始めの足の痛みはあるもの、ペースをつかんでくると13分/kmくらいのペースで歩き続けることが出来るようになっていました。(それでも2km先の川越駅を見たら「電車で帰りたいリタイアしたい」という気持ちも沸いてきたけど…)
黙々と歩き続きけ、4時半にもなると空が明るくなってきました。そりゃそうだ、もう日の出は5時くらいなんだから。ブルベもそうですが、この空が白んでくる時間帯が一番眠くなるような気がします。


5:47 青看板に「鶴ヶ島」の文字が見えてきました。




八瀬大橋を渡っていよいよ鶴ヶ島!?と思ったけどまだ川越らしい。川を渡ったのにまだ同じ市内とかそんなことあるの!?川を越えたら隣町っていうのが定石じゃないの!?




途中で4時20分頃に川越エイドを出たらしいビーサンおじさんが前にいたり(多分コンビニに寄った時に抜かれたのかも)、80代だというソロ参加の女性が「足は大丈夫だけど眠くて…」と言いながら休み休み歩いていたり(実際歩いてる時のスピードはそこそこ速い)、速くゴールする人もいるけど、実力者なのに制限時間をたっぷり使って楽しむ人もたくさんいるようでした。これもブルベと同じだよね。真の寄り道は実力がある者じゃないと出来ないもの…。


川越から鶴ヶ島に入るのかと思いきや、なんかまた日高入り。
7:35 日高総合公園のあたりで残り10km!
終わりが見えてきた気がしますが、徒歩の10kmはなかなか遠いのだ。終盤になってやっぱり足のダメージは忘れきれないし。2時過ぎにロキソニンドーピングしたばかりで6時間は時間をあけたかったけど、ここらでラストブーストをかけるべくドーピング追加。
完全に明るくなると眠気も吹っ飛ぶよね。女川龍飛2日目がまさにそんな感じでした。




8:50 国道407号沿いに歩きながらついに鶴ヶ島市へ。
終わりが見えてきたから、少し歩みが早くなりました。今までみんながみんな疲れて歩行スピードが落ちていたから前に姿が見えても追いつけなかったんだけど、追いつけるようになってきたんです。




9:20 第8エイド鶴ヶ島市役所(97.22km)
ゴールは厳密には100kmじゃなく101kmなのであと4kmというところ。このままのペースで行ってしまっても良かったんですが、もうここまで来られた時点で勝利は確定しています。
(ちなみにあえて触れませんでしたが、川越~鶴ヶ島エイド間は最長の21kmです。バチクソに疲れてるのに最後に約20km感覚でエイド設置してくるのマジ鬼だよ……逆回りだったら明るいうちに河川敷歩けたしエイドは5~10km間隔だしどんなに気持ちが楽だったか…!)




なのでエイドでコーラとタマゴパンをもらってのんびり休憩。
先着していたビーサンおじさんは「ゴールまであと少しだからみんなここスルーしていっちゃうんだよね。スタッフさん暇だろうからゆっくりおしゃべりしていくよ」とのことだったのでここでお別れ。パンを食べている間に80代のおばあちゃんも最終エイドに到着。体力と精神力やばすぎる。こんなおばあちゃんになりたい。




一息ついたところでゴールに向かって再出発。
ゴールは見えてきたけど、あまりに気が緩み過ぎてさっきほどのスピードは出なくなりました(笑)
駅構内は階段ではなくエスカレーターというチートアイテムを使って反対口へ。下り階段マジで脚にも足裏にもキました。


10:14 若葉ウォーク手前で残り1km。あと信号を一つ渡った先がゴールです。
Oさんと「ここまで歩いて来られたからゴール前なのにもう泣きそう」「わかる」という話をしました。
ちなみにOさんは普段ランニングをしている人だそうで、20~30kmのマラソンを主に走っているみたいでした。100kmウォークは初めてとのことだったので、100kmウォーク初心者同士だったので「ここが痛い」「わかる」「心が折れそう」「わかる」みたいな初心者あるあるみたいな話ばっかりしてたような気がします。




公園の入口でスタッフさんに迎えられながら、ゴールに計測バンドをかざしてゴール。
ここでゴールタイムが伝えられます。25時間27分でした。




最後は正面のカメラマンに向かって歩き、ゴールテープを切るところを撮影してもらうおまけ付き。
Oさんはお先にどうぞと譲ってくれたけど、川越でリタイアせずにここまで歩いてこられたのはOさんのおかげなので一緒にゴールしましょう。ということで一緒にゴール。




カメラマンがソロでの写真を撮ってくれたけどスマホでも撮ってほしかったのでスタッフさんにお願いして撮ってもらいました。せっかくだから朝スタートでもらったのぼり出したかったんだけど、次にゴールしてきた人がいてスタッフさんも暇ではなさそうだったので諦めました。




ゴールしたらさらに気が抜けて、駐車場までの数百メートルがとてもつらく感じました。
帰りは途中で眠くなったので東松山で仮眠して帰宅。自宅では歩けなさすぎて床を這いながら過ごしました(笑)
体力はあるのに体と気持ちがついてきてくれなくて何度も心が折れた長くて辛い100kmウォークでしたが、一期一会でたくさんの参加者さん、スタッフさんに支えられながらなんとか完歩することが出来ました。本当に感謝の気持ちでいっぱいです。
ちなみに秋に第4回を開催するそうで「是非!」と言われましたが、今のところこの辛さがまだ思い出補正で美化されきってはいないので「検討中です」としか言えません(笑)



*****





ガーミンの歩行ペースのデータ。
序盤元気だったのに川島平成の森手前で失速、ビーサンおじさんと歩いた河川敷区間は復活して緑色になってるけどそれ以降瀕死状態なのが見て分かります。伊佐沼~川越市役所が特に濃い。ブーストかかった川越市役所直後と日高総合公園過ぎてからは時々黄緑。


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