自転車日和

一人旅好きな自転車女子のライド記録と雑記。ロングライド、ブルベと時々山登り。

【旅ログ11-3】北海道自転車旅3日目・神仙人の住みたまう場所

3日目の朝を迎えました。
この日は朝早くからやっているお店で焼き魚定食を食べてから出発しようと思っていたんですが、うっかり前日にカップ麺を買ってしまったのでカップ麺を食べてから出発です。
この日はニセコパノラマラインでニセコへ抜けて、そこから洞爺湖に寄ってから虎杖浜の宿に宿泊する予定です。しかし、前日のパンクによるチューブの消費(普段2本持ち歩いてるけど、残り600kmくらいあるのにどこで補充できるか分からない中予備チューブ1本で走り回るのは不安…)と、左のクリートのすり減り具合が気になったので近隣の自転車屋さんを探してみると、倶知安町にスポーツサイクルを取り扱っているお店があるみたいだったので、倶知安に寄り道してからニセコに向かうことにします。


3日目も晴天。




市街地を離れると早速登り始めます。




海が近いと少しのぼっただけで大分登ったような気分になれるよね~。




来たよ来たよニセコパノラマライン!




ひたすらまっすぐまっすぐ登ってきてるから振り返っても振り返っても海が見えるよ~!




だんだんと木が増えて山の中っぽくなってきました。




日陰もあったりなかったり。標高が高くなってきたから、日向でも風が吹くと少し冷たくて気持ち良かったです。




雲一つない青空たまんねえ~!平日だから交通量もほとんどなくて貸し切りなの最高~!




こんなに楽しく登れるのは景色が良いこともそうですが、単純に坂が緩やかだからだと思います。距離的には結構長いんですよ。ビジターセンターまで20kmくらいあったはず。でもずっと4~6%なのね。やさしい。




だんだん海も岩内の町も遠くなってきました。




神仙沼までもうひと踏ん張り!




道の途中には覆道がありました。ああ~いいね、こういう感じ。なんか枝折峠みたい。




楽しいし涼しいし、ニコニコしながら走っているうちに神仙沼ビジターセンターに到着。ここもSR600のチェックポイントになっているところです。




ビジターセンターで食べられるあるモノも楽しみにしていたんですが、まずは神仙沼の散策をしていきます。ビジターセンターから神仙沼までは往復で1時間半くらいっていう情報も見たけど実際どうなんだろう?今日は距離長め坂多めなので、出来ればすこし巻きで行きたいところ。
とりあえず靴を履き替えてハイキングコースへ。




基本的には木道になっていますが、中でも時々こんな階段みたいなところも出てきます。




しばらく歩いていると開けた場所に出ました。うわ~いいなこの感じ!戦場ヶ原みたいだ~!




青空で風も穏やかなので、沼に空がきれいに映っていました。奥に見える山はチセヌプリ?




奥の平べったい山はニセコアンヌプリかな?
それにしても涼しくて良い景色なのでずっとここにいられそうです。




水辺にはトンボがたくさん飛んでいました。今年初めて見たかなトンボ。
ナツアカネとシオカラトンボ。シオカラさんはもう何十年も見てないような気がするけどすごく久しぶりに見たなあ…。




神仙沼という名前の通り、本当に神様だの仙人だのがいるような場所でした。




一番奥の神仙沼に到着。
紅葉の時期になると結構良いスポットなんだそうです。




おじさんが三脚立てて撮影を始めてしまったので邪魔にならないように早々に退散します。
いやあほんと良い場所だったしここに来るまでの道のりもつらくなくて良かった。人生でまた北海道に来る機会があったらぜひまた訪れたい場所です。




神仙沼までの往復はそんなに時間がかからず、40分ちょっとくらいでした。
少し動いてきたので、ビジターセンターで本日のお楽しみ神仙メロンソフトクリームをいただきます!
メロンにソフトクリームが乗ったやつは以前に茨城県鉾田市のル・フカサクで食べたことがありますが、今回はさすが北海道ですよ……メロンが赤肉メロンなんですよ……!北海道っぽい!
念願のメロンだったので、皮ギリギリまでしっかり果肉を抉り取ってやりました!でもメロン食べてたら途中でスイカも食べたくなっちゃったな~。




さて、実は神仙沼ビジターセンターはまだ頂上ではないのです。もう少しだけ登っていきます。でも美味しいメロンをお腹いっぱい食べられたから元気が出てきたぞ~!




北海道はのぼりもストレート!




ぼちぼちピークのチセヌプリ峠に到着。頂上から見下ろすワインディングがたまりません。
実際ダウンヒルしてみたけどそれはもう気持ち良くてたまらなかったです。




このままずっと下っていきたい。




が、チューブ補充のために今回は倶知安へ行かなくてはなりません。
というわけでまっすぐ行かずに五色温泉の方へ行きます。




……ってまた登りかよ!聞いてないよ~!!
ニセコパノラマラインと比べると若干きついくらいだったかな?ここでこの日初めてサイクリストを見かけました。イエーイ!ハロー!ってノリの良すぎる外国人でした(笑)
ちょうど空に向かって登ってるようなアングルの道だからここで写真撮ろうと思ってたら後ろからびゅーんと登ってきたので写り込んでしまいました。




しばらく登っていると建物が見えてきました。ここが五色温泉郷なんですが、この建物からその少し先までがめっっっちゃきつかったです。だってずっと10%以上あるんだもん!写真撮る余裕なかった!




ニセコお花畑のあたりのこの白いのは雪なのかな?雪っぽく見えたけどこの気温の中残ってるわけもないだろうし……砂か岩だったのかなあ…。




南側に見えるのはニセコアンヌプリ。神仙沼にいた時はあんなに遠くに見えたのに、もうこんなすぐ隣にあるのすごーい。




ここからは羊蹄山を眺めながら倶知安の町に向かってダウンヒルです。これがまた気持ち良いのなんのって。




倶知安駅近くの水野自転車店さん。ひとつの建物をカフェなどの他のお店と共有しているような構造でした。自転車屋さんのスペースは6畳ないくらいだったんじゃないかな?
ここで無事にチューブとクリートを購入。クリート交換するなら工具貸すよ~って言ってくれましたが、まだもうちょっと粘れそうだったのでお断りしました。他にも羊蹄山周辺のサイクリングマップなどもくれました。(もしかしたらこれはサイクルエキスポの北海道ブースでもらったことがあるやつだったかも?)




20kmほど遠回りになってしまいましたが、心配事が減ったところで先を急ぎます。なんせもうお昼なのにあと120km走らなければならないんだからな…!
倶知安からニセコまでは思いのほかアップダウンでした。一桁国道は平坦!みたいな謎の先入観あったからなあ…。
結構広い道の駅ニセコビュープラザ。サイクリングコースになっているだけあって、サイクルラックも完備されています。これは嬉しい。




ニセコから今度は真狩村へ。羊蹄山のまわりをぐるっと回るように走っていきます。




意外や意外、ここまでも登りでした。なんだよ北海道って平坦と見せかけて実は登りばっかりじゃん!




少しルートから外れて道の駅真狩。細川たかしの出身地なので、道の駅の中にも細川たかしの展示コーナーがありました。




クマー




羊蹄山をバックに自転車と真狩村のでかいオブジェと写真撮影。




日陰が皆無で直射日光を浴びていたからすごく暑く感じていたんですが、気温は29℃でした。いや29℃ってほぼ30℃だから普通に暑いけどな!?日本の夏は普通に35℃とかいくから感覚狂ってくるけど、25℃超えたら普通に暑いからな!?




真狩から洞爺湖まではまたも意外なアップダウン。
標高だけで言えば真狩は300m、洞爺湖自体は100mないくらいなので下り基調だと思っていたんですが全然そんなことなかったです。日陰が出てくるのだけが救い。




洞爺湖町へ突入。
実際ここまでのアップダウンよりも、ここから洞爺湖へ向かうまでののぼりの方がきつかったです。7%以上の坂がダラダラと続いていくような感じ。そのくらいの勾配になるとやっぱりどうにもきつくて脚が回りません。しかもなぜか坂をのぼっている間、出前館の歌が頭から離れなくてつらかったです。多分出前館の歌のテンポと私がペダルを踏む早さが同じくらいだったんだよな。でもつらい坂をのぼっている時に浜田雅功の顔と声がチラつくのはしんどさに拍車をかけるだけなのだが!?




きつめの坂を越えて、ぽつぽつと住宅の並ぶ畑の中を抜けて国道に出ました。
ここからはもうさすがに登るまいと信じていましたが、まだまだ登らされました。
そして登った先で辿り着いたのがこのサイロ展望台。目の前にどーんと広がる広大な洞爺湖は圧巻です。




でも多分温泉街とかは対岸に見える建物のあるあたりなんだよなあ…。




でもとりあえずここで湖を眺めながらしばし休憩することにしました。
ここではヘリコプターにも乗れるようで、なんかちょっと乗ってみたかったです。天気も良いし。でももう大分時間に余裕もなさそうなので諦めます。汗臭いしね。




サイロ展望台からもう少しだけ登った場所がピークで、そこから一気に湖に向かって200mほど下っていきます。北海道に来てからこの海や湖に向かって直線で下っていく感じを何回も味わっているけど、本当何回経験しても写真を撮りたくなるくらい最高なんだよなあ~。




洞爺湖イエーイ。奥に羊蹄山が見えますが、少し雲がかかってしまっていました。




さて、ここまでメロン半玉で走ってきましたが、時間も16時を回って大分お腹も空いてきたのでごはんタイムとします。
望羊蹄のポークチャップが食べたかったんですが、17時オープンで少し待たなければならなかったので、わかさいも本店の2Fにある食事処でお腹を満たすことにしました。




レストランの席からの景色も最高~。




「北海道産!」と書いてあったのでチキンカツカレーにしました。チキンカツめっちゃでかくてお得感のあるチキンカツカレー。めっちゃ熱かったです。




お腹いっぱいになったところで洞爺湖から虎杖浜までの道のりを考えます。
食事を終えて現在17時。今日は結構登って脚も疲れました。時間も遅いし本当に今から洞爺湖温泉に宿でも取りたいなあという気分だったんですが、もうすでに予約してある宿があるので仕方ありません。明日支笏湖行くんだからわざわざ虎杖浜に行かなくても…という気持ちも芽生えました(笑)
出来るだけ登らずに行く道はないかといろいろ考えて、虎杖浜までのルート案が3つ浮かびました。
①オロフレ峠(900m、長い、斜度きつい、トンネルあり)を経由する(45km)
②ホロホロ峠(700m、オロフレ峠よりはマシ)を経由する(60km)
③国道を通って室蘭を経由する(65km)


……もうのぼりたくないんだから③一択だよねえ!


そうと決まればまずは伊達市へ向かって南下だ~!
でもヒマワリが太陽に向かってめちゃくちゃ咲いていたのでそれだけは写真におさめていきますよ!ヒマワリ見たの今年初かも?
そしていざ南下というところで左のクリートが寿命を迎えました。よかった!買っておいて良かった!札幌まで待たずに買っておいて良かったよ~!クリート交換して仕切り直しです。




ってこのルートも結局登るんかよ~~~!




昭和新山。有珠山へのロープウェイが出ているみたいです。




なんとか登りを乗り切って、なるべく国道走る距離を短くしようと南東へ向かって走っていたらまさかの砂利道。




さらに終わりなき砂利道と林。人気のない山の中には入りたくありません。北海道はヒグマが怖すぎるから……。ここまで来たけど、引き返して分かりやすい道で国道に合流することにします。




伊達市から国道に合流して、室蘭市へ向かっている途中で日の入りを迎えました。
日本海に沈む夕日がきれいだなあ……踏切も趣深いなあ……。なんて思っていましたが、よく考えたらこの目の前の海の向こうには函館とかがあるんだから、ここの海って日本海じゃなくね!?




車がびゅんびゅん走る国道を想像していましたが、それなりに車は通るものの思っていたほどではありませんでした。
室蘭の白鳥大橋と工場夜景がきれいだったんですが、うまく撮れるスポットが見つけられませんでした。苦し紛れの白鳥大橋のみ。しかもこのあたりで茂みからガサガサ音が聞こえたと思ってビクッとしたら、鹿の群れがいて超びびりました。いや、ここわりと市街地寄りじゃ……。




室蘭から虎杖浜までは20kmほど。ここからは追い風気味で走りやすかったです。
登別の市街地を越えるとなぜか登りに入った上に車通りや街灯までなくなるという謎の現象が起きましたが、そのおかげで空を見上げると天然プラネタリウムが見られて感動しました。
正直余市で見た星空の比じゃなかった。スマホのカメラだと全く綺麗に撮れないのでそれが残念でなりません。どうせ撮れないのは分かっていたから最初から撮っていません。でもすごい感動の光景だったから、興味がある人は是非実際に見に行ってみてほしい!


なんとか21時前に本日の宿に到着できました。ええ、温泉宿ですよ。しかも館内から作務衣で鍵付き通路を通って隣にあるコンビニに行けるという仕様。すごい。ていうか浴衣じゃなくて作務衣っていうのが最高すぎる。作務衣のある宿は私の中では評価高いです。




露天風呂含め温泉が4種類もある上にプールまで付いているという最高すぎる宿でした。
ほぼ貸し切り状態の温泉を朝晩堪能して癒されましたが、今回はのぼりも距離も頑張ったので疲労が残って明日以降に大分響いてきそうな気がします。



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