自転車日和

一人旅好きな自転車女子のライド記録と雑記。ロングライド、ブルベと時々山登り。

福島遠征2日目・磐梯吾妻スカイライン

1日目の続き。




2日目も安心と信頼の早起き。外を見てみると、まさかの青空が広がっていました。曇りの予報だったのに!やった!どんだけ日頃の行いが良いんだ!
とはいえ、この日も15時過ぎから雨になる予報だったので、当初の予定である町営駐車場ではなく、土湯トンネル手前の展望駐車場までトランポ。




国道115号を走っているとクマが飛び出してきてびっくりしました。自転車じゃなくて車に乗っている時でよかった…。
さて、展望駐車場に到着すると、やはりこっちも良い感じの青空が広がっています。磐梯山もちょっとだけ頭のてっぺんが見えるね。これは大勝利の予感。




この日の目的は磐梯吾妻スカイライン。福島市側からのぼるよりも土湯側からのぼるほうが難易度が低いというのは調査済みなのであります。福島側は激坂もあるっていうから、さすがに2日目に走るべきではない……。
それにこの日はスタート地点の標高が1000mくらいなので、あまりのぼらなくて良いのです。そう、あまりのぼらなくて良いのです。(大事なことなので2回言いました)
それに土湯側からは平均勾配は3%と難易度が低め。今までに「平均勾配」という言葉に何度も痛い目に遭わされてきたことは忘れてはいけないんだけどね…。


箕輪スキー場の前を通って、走り始めは意外にも木々に囲まれた道でした。スカイラインっていうくらいだから、もう少し開けてるのかなって思ってたんだけどそうでもないみたい?




しばらくすると景色も大分開けてきました。
うんうん、この青空に白い雲がうすーくかかっている感じ、とても好きだなあ…。



標高1200mくらいまで登ってくると分岐が見えてきました。なるほど、ここが土湯峠か。
ここでようやくこの日初めての自転車乗りを見かけました。




そこからはもう良い景色満載だったので、激坂がないことも相まってすごく楽しい道中でした。朝の空気は冷たくて気持ち良いし、もう最高としか言いようがない。




この今まで登ってきた道が見えるスポット最高すぎませんか~!
これ何度も言うけど、春に買い替えたスマホが超広角で撮れるからもう画面に収めたいもの全てが収まりきる~!




で、ここからが悲劇の始まりなんですけど、昨日の朝から若干怪しかった変速、ここを過ぎてからインナーローに落としたら、まさかまさかのチェーンの後ろ側がホイール側に脱落。過去にチェーン落ちによってクランクが回らず立ちごけした経験があるので、なんとか今回はとっさに足をつくことができました。
後ろが内側に落ちるということで思い当たるのは私の経験の中ではたったひとつ……それはおそらくハンガー曲がり……!出発前のメンテ中にうっかり家の中で右側に倒してしまったので思い当たる節はあるにはあるんですけど、柔らかめのマットの上に倒れたし、その後変速してみても違和感なかったから大丈夫だと思ったんだけど……!ダメだった……!


何度か走行中にインナーローに入れてみますが、やっぱりチェーンが落ちてしまうため、こりゃ貧脚なのに32tは使えません。しかしこの良い天気の中でここまで来て引き返すわけにはいかないので、一番軽いギアは封じて2番目に軽いギアで登ることにします。
別に速く登りたいわけじゃないし、なるべく楽したいから乙女ギアはめちゃくちゃ大切なのにぃ……脚がしんどいよぉ……。


標高1400mまで登ってきました。このあたりから、100m刻みで路面に標高が書かれています。雲がすごい綺麗だな~。




1500mを過ぎたあたりだったかな?工事信号がありました。登りの工事信号は死んでしまうからやめろ~!




工事信号があると、そのあとまとまって車が数台通ることになりますが、すべて車が通りすぎると一定時間車の通りがなくなるので、それはすごく好きです。特にこうやってのんびり走りたい場所なんかは車が通らない時間は本当にありがたい。




大分登ってきたかなというところで、浄土平の植物が生えていない山が見えてきました。ゴールはあと少しだ~!




標高1600m、確か磐梯吾妻スカイラインの最高地点は1600m台だったはずなので、もう登りはそんなに長くは続かないかな?




というわけで最高地点に到着です。
この辺の何とかライン系はみんな道路にこういうペイントがしてあるから、走っていて楽しいよね。標高看板よりも迫力があって好きです。




そこからは下り基調で浄土平へ。朝9時半前なだけあって、駐車場はまだ満車ではありませんが、世間では連休2日目の晴れの天気。8割~9割程度埋まっているような印象です。




さて、浄土平に来たらやらねばならないことがひとつあります。それは吾妻小富士を登って火口壁をぐるっと一周歩き回ること。
さっそくレストハウス前のラックに自転車を掛けて、登ってみることにします。ちなみにこの時点で他の自転車は止まっておらず、貸し切り状態でした。




はあはあと息を切らしながら階段を上っていきます。うーん、やはり階段は自転車で坂をのぼるよりもつらい……。だけども眺めが良いので、つらさもいくらか和らぎます。とはいえフェイスマスクの苦しさよ…。精神的には軽減されても身体的にはやっぱり苦しい。
福島側は白くて厚めの雲がかかっていました。




息を切らして階段をのぼりきった後は、しばし休憩して息を整えます。
うう……ボトル持ってくればよかった……。そして南の方はやっぱり良い感じの空。




おお、ぽっかり開いた火口がすごい。奥のブルーと手前のグリーンも相まってか、まるで合成写真のように見える。
火口壁を歩いてる人の列が見えて、なんとなく聖闘士星矢の黄泉比良坂のシーンを思い出しました。まあ浄土だし…(?)




あー!ここ良く写真で見かける場所だー!すごい!語彙力が皆無になってしまう!すごい!




つい同じような写真ばっかり撮ってしまいます。




はあ……もう……良い……。




そういえば今回はちゃんと靴を積んできました。かさ張るからぺたんこマリンシューズにしようかなって思ってたんだけど、マリンシューズじゃなくて良かった。というか普段履きのスリッポンもソールが柔らかめで少し滑るから、ちゃんとしたスニーカーでも良かったかな。




福島側だけものすごい雲で覆われています。
で、雲の中にたくさんいる黒い点々は全てトンボです。大量にトンボが飛んでいました。




ぱっと見、北側斜面の方が急に見えたから時計回りで回ることにしたんだけど正解だったかもしれません。こんな急な砂利坂、怖くて降りられないかも。




すごい壮大だよ~!てっぺんにいる人、階段登り切った時点でまだ階段の下にいた人なんだけど移動速度速すぎ~!




あ~このゴツゴツ感良いですね~。登山したことないけど、山登ってるって感じする~!




180°ぐるっとまわってきました。大きな雲の向こう側には少しだけ先の景色がのぞいています。そして大量に飛び交うトンボたち。




残りの半分をゆったりのんびり歩いていきます。




賽の河原かな?(浄土並感)




浄土平の荒原っぽさと北の非日常的な白さがあるのに、南はこんなにも穏やかな緑。一か所で三方向、三つの景色が楽しめるのがすごい。




さて、まもなく一周です。
レストハウスの前を出発してから大体40分くらい。駐車場はさっき見た時よりも車が増えているかな?




時間はまだ10時半でお昼には早すぎるんですが、この先立ち寄るスポットもないのでお昼を食べていきます。
窓際のカウンター席が空いていたのでキープして食事。一応職場のためにもここは守らねばなりません。というか、万が一院内感染なんて発生させたら社会的に死にますからね。
会津山塩ラーメンがあったから注文したけど、やっぱりちゃんとした山塩ラーメンのお店の味には叶わないよなあ…。それでも数か月ぶりに食べたラーメンは美味しかったです。うぐぐ、ラーメン屋さんのラーメンが遠慮なく食べられる世の中に早くなってくれんかなあ…。
(本当はネットで見かけたプリンパンを食べたかったんだけど見つけられなかった)




実家へのおみやげに燻製タマゴも購入。生卵じゃないからサドルバッグに入れて持ち帰ってもまあ大丈夫でしょう。
ちなみに帰宅したら殻に多少のひびは入っていました。味もしっかりしていてとても美味しかったです。




レストハウスから出るとサイクルラックも満員御礼、駐車場への入場渋滞が出来ていました。
そんな密状態を尻目に福島側へと下っていきます。火山性ガスによる駐停車禁止ゾーンですが、5秒ほど止まって一枚だけ…。本当はもう少し上のワインディングの写真も撮りたかったんだけど、タイミングよく車が通ってたりとか、禁止ゾーンなのに路上にたむろしてウェイウェイ写真を撮ってる自転車グループとかがいたのでやめました。




ガスゾーンを抜けるとこれまた別のガスゾーンへ。すごく真っ白です……。




それにしても標高1600mからいったいいくつまで下ることになるんだろうか。
どんより雲の下に少しだけ街が見えます。




重たい雲の下まで降りてきました。この辺からは大分視界もクリアになってきたかな。




つばくろ谷に寄り道。なんかここ、霧降高原道路の六方沢橋を思い出します。今年全然日光走れてないなあ…。山王林道も通行止めのままのはずだから、片品に抜けるか引き返すかしか選択肢がないのもちょっと。




再出発しようとしたら、ブラケットにトンボが止まっていました。本当にトンボ多いなあ…山の夏って感じがするなあ…。




高湯温泉のあたりからはなかなかの急坂。そりゃこんな坂のぼりたくないわ!でものぼる人はみんなこっちからのぼるんだろうなあ……。実際、下っている最中に結構な人数がのぼっていくのを見かけました。みんなすごすぎ……特にこの無散水消雪道路のあたりとかさぁ……雨が降っていなくても、多少路面が濡れてるだけでもこんな坂怖くて自転車で下れないよ……。(怖いもの知らずの初心者の時よりもいろんなトラブルを経験した今の方がいろんな状況に対して臆するようになってきました)




どこまで下るんだろうかと思いながらひたすら標高を下げて、土湯方面に向かうための広域農道に出た時には標高たったの200mでした。
知っているか!道の駅つちゆの標高は800mだ!展望駐車場の標高は1000mだけど、土湯トンネルは自転車走行できないから、標高1200mの土湯峠を経由しなければいけないんだ!つまりあと1000mのぼらなくてはいけないんだ!聞いてない!今日こんなに登るなんて聞いてないぞ!




天気予報が悪かった当初は初日にこの近くのあづま運動公園の大駐車場を拠点にしようと思っていたからここが実質ゴールだったんですけど、山の向こうに車を停めてきてしまったのでもう少し頑張らなくてはなりません。
そんなわけで福島県の荒川。




埼玉の荒川と比べても圧倒的に綺麗だし雰囲気も良い。




国道115号に出たら、道の駅つちゆに向かって少しずつ標高を上げていきます。
ただ今の気温27℃。雲が多いとはいえ、太陽も顔を出しているし、日陰ナシの直射日光はなかなかきついものがあります。特に今年は全然乗れていなくて暑さにも体が慣れていない感じはあるかも。




インナーロー縛りで脚もぷるぷるだし、自販機もなくこのまま道の駅まで水分も補給できそうにないので、土湯温泉に立ち寄ることにします。紫陽花がきれいだなあ。




ここを流れているのがさっきの荒川。やっぱり川の上流ってのはどこも綺麗なもんだねえ。後になって地図を見てみたら、この荒川って磐梯吾妻スカイラインのあたりからずっと流れてるんですよ、そりゃ綺麗なはずだわね。




土湯温泉といえばこけし。こけしラベルのつちゆサイダーも気になっていたんですが、温泉街でゆっくりしてしまうと15時頃から雨が降り始めるということをすっかり忘れてしまいますね。サイダーはまたの機会にします。
(ちなみに土湯温泉はライド後の汗を流しに来ようかなと思って候補に入っていたんですが、日帰り浴場の駐車場が満杯だったのでやめました。そしたら岳温泉かなあ…)




土湯温泉を出てからは、土湯バイパスではなく115号の旧道を通っていくことにしました。車がほとんど通らないので、坂があろうとさっきほどの疲労感もないような気がします。ずっと木陰を走っていて涼しいのもあるかな。すごく気に入りました国道115号旧道。




バイパスよりも勾配も多少緩いのかもしれません。一番軽いギアを使えないので本当に助かります。
そしてなんやかんやで道の駅つちゆに到着。サイクルラックどこにあるのかなあと探したんですが、結構人も多くてラックに寄りかかってる人とかもいて使いにくかったので、岩に立てかけて中へ入ります。




道の駅つちゆは事前にソフトクリームの三種盛があることも調査済みだったんですが、このソフトクリームのバリエーションの多さはやばくないですか??つちゆソフトを食べる気満々だったけど、トッピングソフトに気持ちが揺らいじゃった。




まあつちゆソフトを食べるんですけどね!
ミルクと山ぶどう、熊笹のトリプルです。甘いのとすっぱいのと渋いので全部風味が違うので、いろいろミックスして楽しめるのも最高だし、400円で3種類食べられるのは何よりも強い。




そして福島県最後の峠ステッカー、磐梯吾妻スカイラインもゲット。これにて福島県はコンプリートです。
あ!爪が汚いのは何度か落ちたチェーンを直したからだからね!ウェットティッシュは持ってたけどメイク落としシートは持ち歩いてなかったから綺麗にオイル汚れが落ちなかっただけだからね!




道の駅周辺の道路が複雑すぎてよく分からなかったのでソフトクリームを食べながら地図とにらめっこしていたら、近くにいたカップルが「なんか雨が降りそうだね」なんて会話をしていて、そういえばこの後雨予報だったんじゃないかと思い出して急いで出発。
この時点でもう14時半。土湯峠まではあと10kmちょっと、あと400mのぼることになります。平均4%…きつい坂ではないとはいえ、3%程度の坂でも10km/h切る脚力なのでこれはおそらく1時間半コースです。土湯峠から駐車場までも5kmくらいあるし。


実際だんだん旧道の木陰でも濡れてくるくらい雨が降ってきてしまい、土湯峠へ向かう県道30号と合流してからはびしゃびしゃ。これはもう雨のダウンヒルは避けられません。雨のダウンヒルはアタック日本海のトラウマがあるのに…。


この辺も晴れてたら良い景色だったんだろうなあと思いながらもくもくと登っていきます。時折通る車の人から「雨なのにこんなところを自転車で?」みたいな目で見られますが、いつものことなので気にせずに先を急ぎます。




野地温泉が近づいてくると勾配も大分緩やかになり、アウターに入れてても走れるようになったので水しぶきが跳ね上がるのも気にせずに走ることにします。
いや、もうびしょびしょだから水を跳ね上げたって変わらないんだけどね…(笑)
レインウェアは持ってましたが、のぼりで着ると逆に蒸し暑いので完全にお荷物状態です。浄土平からのダウンヒルでつばくろ谷まで着てただけだったなあ…。




そしてなんとか土湯峠へ。
ここからは200m下って、そこからまた少しだけ登ります。




車も少ないし勾配も緩やかだったおかげでブレーキもさほど問題なくかかってくれて、無事に駐車場に戻ってくることが出来ました。帰ってきたのがちょうど16時前くらいだったから、概ね読み通りの時間かなあ。
旅の時には天気が良くなることも祈っててる坊を連れて行ってるけど、最後の最後で降られるとはてる坊も詰めが甘かったみたいです。




雨で汗も流れてしまったので、岳温泉には寄らずに自宅へ向かいました。
帰りは渋滞区間もあって思ったよりも時間がかかって疲れたな~。
それでも遠征は非日常感があってすごく楽しかったです。今年はロング耐性も大分落ちてしまったので、少しずつ山やら距離やら走って体力回復していけたら良いなあ。


そして雨のダウンヒルを経験するたびにディスクブレーキ車が欲しくなってしまいます。ルナの見た目がすごく気に入ってるから、廃車にでもならない限りは買い替えないと思うけど…。



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なぜか2日目の方が登ってるという……こんなはずでは……。
ちなみに日曜日に自転車屋さんにお願いしてエンド曲がりを直してもらいました。私は全然見ても分からなかったけど、結構曲がってたみたい。

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